便秘・下痢

大人の乳糖不耐症では便秘になる?下痢になる?

大人の乳糖不耐症では便秘になる?下痢になる?

 

こんにちは、べんぴ先生です。

今日は乳糖不耐症について簡単にまとめてみたいと思います。

お付き合いくださいね。

そもそも乳糖って何?

 

乳糖不耐症(にゅうとうふたいしょう)。一度はお聞きになったことはあるのではないでしょうか?

 

乳糖というのは牛乳とかヨーグルトに含まれる糖分ですね。

英語では乳糖のことをラクトースと呼びます。

 

 

乳糖はグルコースとガラクトースが一つずつ結合した二糖類です。

 

ガンコちゃん

いきなり何なんですか!?横文字の羅列はやめてください!

 

べんぴ先生

まあちょっと待ってよ。最低限覚えておかなあかん単語もあるんよ。

 

ちなみにグルコースもガラクトースもどちらも糖です。

 

どちらも糖としては最も小さい単位なので単糖類と言われたりもします。

 

乳糖(ラクトース)は2個の単糖類がつながったものなので、二糖類と呼ばれるんですね。

 

この結合をちょん切るのがラクターゼという酵素なんですね。

 

言ってみればラクターゼはハサミです。

 

それで、このラクターゼというのが今回のキーワードです。

 

このラクターゼという酵素がなんらかの理由で減ってしまうか、そもそもこの酵素が体内にない

という場合に乳糖不耐症の症状が出てしまいます。

ラクターゼがキーワードなんやで。

 

乳糖不耐症ではどんな症状が出る?

 

べんぴ先生

乳糖不耐症ではどんな症状が出てしまうか知ってるか?ガンコちゃん。

 

ガンコちゃん

知ってますよ。牛乳飲んだらお腹壊すっていうあれでしょ?下痢やないんですか?

 

べんぴ先生

お〜それやそれ。でも実は下痢は案外少ないんや。

 

ガンコちゃん

えっ?でも牛乳飲んだらお腹壊すって言いません?

 

べんぴ先生

もちろん下痢になる人もいらっしゃる。でも、下痢になってしまう人はむしろ稀なんや。

 

乳糖不耐症って下痢になるイメージがありませんでしたか?

 

実は一番多いのはお腹の張りと痛みなんです!!

 

もちろん下痢を引き起こすこともありますが、基本はお腹の張りと痛み。

こういう風に覚えておいてください。

 

乳糖不耐症の症状

お腹の張りと腹痛が一番多いんやで!

下痢は比較的マレなんやで!

なんで乳糖不耐症では色んな症状が出てしまうの?

 

①浸透圧で水分を引き込む。

 

乳糖はラクターゼという酵素によってグルコースとガラクトースという糖に分解されると説明しました。

 

2つの糖に分解されることで初めて、小腸から吸収して体内でエネルギーとして利用できるようになるんですね。

 

しかしこのラクターゼという酵素がなかったり、少なかったりすると乳糖がそのまんまの形で小腸を通過してまうんです。

 

 

つまり、大きいまんまの形で小腸を通過するので吸収されないんですね。

 

大きい物質があると水が引きつけられてしまう、という話は以前から一貫してさせていただいていると思います。

 

これを浸透圧(しんとうあつ)と呼ぶんでしたね。

小腸の中に大きな物質(乳糖)があるので、水を引き込んでタプタプになってしまうんです。

 

浸透圧については酸化マグネシウムやラグノスの所でも説明しましたね。

気になる方は参考にしてみてくださいね。

 

 

ちなみにラグノスと乳糖はものすごく似ています。ほんのちょこっと構造が違うだけなんです。

 

ラグノスと乳糖はそっくりなんやで。

②腸内細菌の餌になる

 

オリゴ糖は小腸で分解されずに、ほとんどそのままの形で大腸に流れ込みます。

 

すると待ち構えていた腸内細菌が乳糖を餌にするのです。

 

腸内細菌が乳糖を食べるとガスと短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)と呼ばれるものを生み出します。

 

 

ガスはほとんどが水素ガスで、メタンガスを発生させることもあります。

 

このガスでお腹がパンパンに張ってしまうんですね。

 

水だけでなくガスもたくさん発生するからお腹がパンパンになるんやで。

 

あとは短鎖脂肪酸というのも当ブログでは何度も何度も解説していますが、

 

乳酸とかのことです。

 

○○

 

つまり酸っぱい物質なんですね。

 

乳酸などが増えると腸の中が酸性に変わっていきます。

 

腸の中が酸性に変わっていくと、腸の動きがよくなります。

 

ただ、あんまりにも酸性度が高くなると、腸が動きすぎてお腹が痛くなったり、さらに酸性度が高くなると今度は逆に腸の動きが止まってしまいます。

 

腸の動きが止まってしまうとお腹のガスや溜まった水が外に出せなくなるので、お腹が張って苦しくなってしまうんですね。

 

乳糖の作用

①浸透圧で腸の中が水浸しに

②腸内細菌が生み出すガスで腸がパンパンに

③腸内細菌が生み出す酸で腸の動きがおかしくなる

 

いろんな理由でお腹がパンパンになるんやで!

乳糖の吸収不良が起こる理由

 

何で乳糖の吸収不良が起こってしまうのでしょうか?

大きく分けると3つの理由があります。

 

乳糖の吸収不良が起こる理由

・ラクターゼが少ないorない

・小腸に病気がある

・消化管の切除後

 

それでは一つずつ見ていきましょう。

 

ラクターゼが少ないorない。

 

ラクターゼが少ないorないと、乳糖がうまく分解できずに小腸で消化されず大腸に流れ込んでしまう、という話は先ほどしました。

ラクターゼの問題は3つのパターンに分けられます。

 

ラクターゼの問題

①子供の頃はたくさんあったのに大人になるにつれて少なくなった

②生まれつきない

③早産

 

圧倒的に多いパターンは①です。

 

大体の赤ちゃんは母乳を飲んで育ちます。そうでなくても人工乳で育ちますよね?

 

母乳の中にはものすごく多い量の乳糖が含まれています。

 

なので赤ちゃんは実はラクターゼがめちゃくちゃ豊富なんです。

 

ただ、離乳食が始まるとともに徐々にラクターゼが減っていきます。

 

そして大人になるに連れて減っていくというパターンですね。

 

大人の90%は実は乳糖不耐症ではないか、という報告もあります。

 

ガンコちゃん

これって正常な適応ってやつやないんですか?お母さんからおっぱいをもらわなくなったら、そんなに牛乳たくさん飲まないですしねえ。

 

べんぴ先生

その通りや。別にこれを病気とは捉えない。ただ、それによって症状が重く出てしまうようなら病気と捉える、ということや。

 

ガンコちゃん

なるほど。

 

べんぴ先生

ちなみに日本人はラクターゼは少ないんや。ヨーロッパの人種が比較的多いと言われてるよ。チーズとかたくさん食べてるイメージあるやろ?

 

ガンコちゃん

常に刺激がある、っていうことですね。

 

ラクターゼが減っていくのは普通のことなんやで。

次は②の生まれつきないっていうやつです。

これはかなりレアです。

 

これは常染色体劣性遺伝という遺伝形態をとるので、両親ともにその遺伝子を持っている必要があるんですね。

 

生まれつき頻回に下痢をします。

 

子供は下痢になる、大人はお腹が張るか痛い

 

子供と大人で症状が違うことが多いんですね。

 

③は早産です。

 

28週から32週で生まれてしまうとラクターゼの活性が低いようです。

 

ただこの場合は、もしも乳児が他の面で健康であれば問題にならないことが多いようです。

 

というのも大腸の中の腸内細菌たちが頑張って吸収できなかった乳糖をエネルギーに変えてくれるのですね。

小腸に病気がある。

 

小腸に病気があることでラクターゼが出なかったり、乳糖をうまく消化して体内に取り込めないんですね。

 

これは何となくイメージしやすいですね。

 

ラクターゼは主に小腸で作られるので、小腸が傷ついていたらうまく分泌できなさそうですよね〜

 

頻度が高いのは以下の病気です。

 

小腸の病気

・SIBO

・小腸の炎症や感染(セリアック病やクローン病)

 

SIBOはシーボと読みます。

 

当ブログでも何度も出てきましたね?

 

ご存知ない方は以下の記事を参考にしてくださいね。

 

セリアック病は小麦に含まれるグルテンの関連疾患です。

またの機会に取り上げます。

 

クローン病は炎症性腸疾患と呼ばれるもので、原因は今のところ不明です。

 

小腸を中心に消化管に潰瘍がたくさんできてしまう難病です。

 

最近増えているので注意が必要な病気の一つです。

 

消化管の切除後

 

有名なのは胃の切除後に下痢になる人です。

胃の切除は今はほとんど胃がんに対して行いますが、昔は胃潰瘍や十二指腸潰瘍に対しても行われていました。

 

なので胃を切除されている方は昔は比較的多かったのです。

 

胃を切除すると食べ物がさーっと小腸に流れ込んでしまいます。

食べ物が流れるスピードが速いと、ラクターゼと混ざり合う時間も短いのでうまく乳糖を消化しきれないんですね。

 

それに胃を切除した後のつなぎ方によっては小腸の途中から合流するものもあるので、その場合も小腸の何割かしか通らないことになってしまい、当然ラクターゼとの接触時間も短くなってしまいます。

 

胃を切除した後の乳糖不耐症には注意が必要ですが、当然小腸を切除している方も乳糖不耐症になりやすいのはイメージできるかと思います。

胃を切除した後の乳糖不耐症は見逃されている印象があるで。

 

こんな風に乳糖の吸収不良が起こってしまい、腹痛やお腹の張りなどの症状が出てしまうと乳糖不耐症と呼ぶのです。

 

乳糖不耐症の診断はどうやってするの?

 

乳糖不耐症の診断

①水素呼気試験

②血糖を測る方法

③小腸の組織をとる方法

④遺伝子検査

①水素呼気試験

 

これはSIBOのところでご説明したと思います。

SIBOの場合はラクツロースというものを飲んでから試験を行いましたが、乳糖不耐症では乳糖(ラクトース)を飲んでから試験を行います。

 

トータル3時間かかる検査です。

 

口から吐く息の水素濃度を定期的に測るとともに、症状の悪化も一緒に観察するのですね。

 

ラクツロースとラクトースはそっくりな名前でややこしいですね。

 

腸内細菌が乳糖を食べた時に水素ガスを発生させるのを利用した検査です。

 

この検査がアメリカなどでは一番人気の検査です。

 

検査の性能が良い上にすごく楽だからです。

 

感度78% 特異度98%と言われています。

 

特異度とかよくわからないと思うのですが、特異度が100%に近いということは、試験が陽性であればほぼ間違いなく乳糖不耐症ということです。

 

感度が80%くらいということは乳糖不耐症の人が5人いれば4人は陽性に出るのですが、1人は見逃してしまうということです。

 

5人に1人見逃すというのはちょっと困りますね。

 

なぜ見逃してしまうかというと、水素ガスを発生させない腸内細菌がいるからです。

 

もっと正確に言うと、水素ガスをメタンガスに変えてしまう腸内細菌がいると水素ガスが減ってしまって正確な量を測ることができなくなるんですね。

 

なのでメタンガスも水素ガスと一緒に測ってあげれば見逃す可能性は大幅に減るのです。

 

もしくは後で述べる血糖を測るテストを一緒に行ってあげれば5人中の1人を見逃す可能性が減るとも言われています。

 

すごく良い検査なのですが、日本では行っている病院がほとんどない、というのが現状です。

 

ちなみに水素呼気試験ではSIBOも陽性になってしまうと思いませんか?

 

事実、SIBOでも陽性になってしまうのですが、SIBOでは水素ガスの濃度が上がるタイミングがすごく早いです。

 

乳糖不耐症では乳糖を内服してから90分から120分くらいでピークまで上がるとされていますが、SIBOでは内服後60分以内でぐっと上昇することがほとんどです。

 

この点でSIBOと乳糖不耐症を見分けることができるんですね。

 

かなりマニアックな知識やから覚える必要はないで。

 

②血糖を測る方法

 

乳糖を正常に利用できる体であれば、乳糖を内服した後もちろん血糖値は上がります。

 

ただ、ラクターゼが体内に欠如、もしくは足りないと乳糖をうまく分解できず吸収できないのでした。

 

つまり内服後も血糖値が上がりにくいということです。

 

血糖が20以上上がらないことと、症状が悪化することで診断します。

 

こちらはトータル2時間の検査です。

 

合計3回血液検査を行わないといけないので、手が痛くなりますね。

 

この点からもやっぱり水素呼気試験の方が感度も高く、体に負担がない良い検査ということになります。

 

ちなみに偽陰性(偽の陰性:乳糖不耐症なのに検査では陰性に出てしまうこと)は糖尿病SIBOの患者さんで起きてしまうようです。

 

③小腸の組織をとる方法

 

これは内視鏡を使って直接小腸の組織をとって調べる方法です。

これが実は乳糖不耐症のゴールドスタンダード(診断を確定させる検査)と言われていますが、最近では行われない理由が2つあります。

 

1つはしんどいから。

小腸カメラはとても長く、患者さんにとって負荷がかかる検査です。

しんどいし、入院も必要なのですね。

 

水素呼気試験のように息を吐くだけでわかる検査があるのにあえて入院してまでしんどい思いはしたくないですよね。

 

2つ目は、組織をとった場所がたまたま正常組織である可能性があるからです。

炎症が小腸全体にあるとは限らないですよね?

 

炎症は基本的にまばらにあることが多いのです。

 

たまたま組織をとった場所が正常であれば、検査で異常はないですし、何のためにしんどい検査をしたのか分からなくなってしまいます。

 

なので最近ではまず行われません。

 

④遺伝子検査

乳糖を内服しない検査であり、症状とどこまで関連があるか判定できないのが難点です。

食事の対策も具体的にできません。

ほとんど行われることはないと思っていただいてOKです。

 

実際にはどの検査を行えばいいの?

 

水素呼気試験ができる施設ならお勧めですが、ほとんどの病院ではできませんし、僕自身無理してまで行う必要はないと思っています。

 

乳糖を内服して、症状が1〜2時間後に出れば、乳糖不耐症と判断していただいて良いのではないでしょうか?

 

病歴と症状が一番大事なんやで。特殊な検査は多分必要ないで。

もちろん他のオリゴ糖やソルビトールなどのFODMAPでは症状が出ないことが前提です。

 

乳糖以外のFODMAPでも症状が出るのであればSIBOや過敏性腸症候群(IBS)の可能性が高まるからですね。

 

FODMAPについては以下の記事を参考にしてくださいね。

乳糖不耐症と鑑別の必要な病気は?

 

鑑別の必要な病気

①他の吸収不良症候群

②牛乳アレルギー

③ガラクトース血症

①他の吸収不良症候群

例えばソルビトール、マンニトール、フルクトースなどの糖の消化吸収不良があれば同じような症状が出てしまいます。

 

つまり乳糖以外のFODMAPで症状が出るかどうかということですね。

 

やっぱり乳糖だけで症状が出てしまうことをしっかり病歴から確認していくことが重要なんですね。

 

ちなみにアカルボースという糖尿病の薬を内服していても同じような症状が出てしまうことがあります。

 

アカルボースは炭水化物の分解を妨げるような薬なので、二糖類やオリゴ糖を消化吸収できなくさせるんですね。

 

そりゃ乳糖不耐症と同じような症状が出るはずです。

 

②牛乳アレルギー

 

子供の頃にわかることがほとんどですが、鑑別しておくべき病気ですね。

 

乳糖を完全に分解した牛乳を飲んでも症状が出るときは牛乳アレルギーの可能性があります。

 

危険ですのでご自身の判断で牛乳などを飲むということは避けてくださいね。

 

特にアレルギーを疑うお子さんの場合は命の危険があるので必ずかかりつけの小児科で相談してください。

 

牛乳アレルギーかどうかを知るために牛乳を飲むのは危険やねんで。絶対やったらあかんで。

③ガラクトース血症

 

乳糖はラクターゼによって分解されてグルコースとガラクトースになるのでしたね?

 

ガラクトース血症というのは乳糖をグルコースとガラクトースに分解できるのですが、このガラクトースをうまく体内で利用できない病気です。

 

すごく稀な病気です。

日本では90万人に1人くらいと言われています。

 

新生児の時にスクリーニングテストを行うことになっているので、見逃されることはほとんどないかと思います。

 

乳糖不耐症は腸の中だけの話です。

ガラクトース血症は血の中の話です。

 

なので重篤さのレベルが違います。

 

こんなことを言うとわけがわからなくなってしまうかもしれませんが、腸の中は実は体の外なんですね。

体の外で起こっていることと中で起こっていることでは重篤さのレベルが違うという話ですね。

意味がわらかないかもしれへんけど、腸の中は実は体の外なんやで。

乳糖不耐症の治療はどんなことをするの?

乳糖不耐症の治療

・乳糖を制限した食事

・消化酵素剤(ラクターゼ)を飲む

・カルシウム・ビタミンDの補充

乳糖を制限した食事

 

詰まるところ牛乳などの乳製品をとらなければ良いのです。

体に合わないものは食べない。ただ、それだけです。

 

要はお腹の症状の原因が乳製品であると気がつけるかどうかが勝負ですね。

 

文献では牛乳を1日コップ2杯くらいならOKとありますが、それには個人差があります。

 

ご自身で調節されるのが良いと思いますね。

 

ちなみにヨーグルトは発酵する過程で30%の乳糖が分解されるので

牛乳はダメだけどヨーグルトは食べられる

という方がいらっしゃいます。

 

これは単純に乳糖の摂取量が閾値以下になった可能性がありますね。

 

そういう方はヨーグルトを食べすぎると症状が出てしまう可能性が高いです。

 

あとチーズも乳糖が牛乳に比べてだいぶ少なめになっているようですよ。

 

アイスクリームは牛乳と同様に乳糖が多く含まれますが、脂肪分が多いので、胃腸の動きが弱くなって、結果的に小腸でラクターゼと触れ合う時間が多くなり、牛乳よりは症状が出にくいようです。

 

体に負担がない程度でいろいろ試してみるのも良いかと思います。

 

ラクターゼの産生量は乳糖を摂取し続けると増加することがわかっています。

毎日少しずつ乳製品を取り続けて、克服するという方法もありそうです。

 

ただ、この方法が腸に優しいかどうかはなんとも言えないですね。

 

一言で乳製品と言っても、含まれる乳糖の量は違うんやで。

ラクターゼ製剤を飲む

 

これも理にかなっていますね。乳製品を取る時に一緒にラクターゼを飲めばいいのです。

ラクターゼのお薬かサプリメントを一緒に内服するということですね。

 

ただ、個人的にはここまでしなくても良いのではないかと思います。

 

絶対に乳製品をとらなくてはいけないわけではないですしね。

 

体に合わないものは合わない。

これじゃダメかな〜?

 

そこまでする意味あるんかな?

カルシウム・ビタミンDを取る

 

これは大事ですね。

 

今まで牛乳などの乳製品を取り続けていた人が、急にやめてしまうとカルシウム関連の栄養がどうしても不足してしまいます。

 

特に骨粗鬆症の方は注意が必要と言われています。

 

他のカルシウムを多く含む食事で補うか、サプリメントなどで補う必要があります。

 

まとめ

今日は乳糖不耐症について解説しました。

いかがでしたか?

 

乳糖はFODMAPの一つですし、オリゴ糖に分類される時もあります。

 

オリゴ糖と聞くと体に良いイメージなんですけどね。

 

乳糖はラクターゼがしっかりあれば栄養源として活躍しますが、足りていないと体にとって有害なものに変わってしまう可能性があるんですね。

 

オリゴ糖もSIBOやIBSの患者さんでは有害になってしまう可能性があるので、この点では変わりありません。

 

ラクターゼが多少減っていても症状が出ていなければ乳糖不耐症とは言いません。むしろ牛乳を飲むと快便になる、という方もいらっしゃるでしょう。

 

しかし乳糖を摂取して腹痛やお腹が張る、下痢などの症状が出てしまえば乳糖不耐症という病名がついてしまうのです。

 

結構紙一重ですが、まあ病気というのはこんなものです。

 

 

今日は以上です。

お疲れ様でした。

ABOUT ME
大北 宗由
大北 宗由
現役の消化器内科医師です。現在愛知国際病院で勤務しております。 便秘・下痢に関する正しい知識を広めるために日々ブログを書いています。 日本消化器病学会専門医・日本総合内科専門医・日本消化器内視鏡学会専門医