べんぴ先生のブログ

AI時代にどのような医師が必要とされるか

皆さんこんばんは。

2020年3月10日、現在コロナウイルスが猛威を振るおうとしておりますが、体調は崩されていませんか?

このままのペースで患者が増え続けた場合、学校は予定通り始業式を迎えるのでしょうか?

どういった対策を政府がとるのか、見守りたいと思います。

 

早く終焉してくれることを祈ることにします。

 

 

ところで、昨今人工知能(AI)が世間を賑わせています。

今の産業構造を大きく変化させることは間違いないことで、すでに私たちの身近なところにもすでに変化が起きつつあります。

 

AIを拒否する人や歓迎する人、無関心な人など世間の反応は様々ですね。

 

私自身はもともとテクノロジーに対して興味のある方なので、希望で胸がいっぱい・・・というわけではなく、多少の恐怖感も持ち合わせております。

 

やっぱり怖いですよね、うん。

 

現時点でAIは論理的思考は難しいと言われており、それが課題の一つに上がっていますが、おそらく未来には克服しているでしょう。

これは因果推論という分野で、Judea pearlさんなんて人が研究されている分野です。

 

誰やそれ?って感じだと思いますが、このジュディアパールさんはおそらく今後高校の教科書に載ってしまうくらいすごい人なので、覚えておくと良いかもしれませんね。

Judea pearlさんの入門書は2回ほど読み、なんとなくイメージはできましたが、奥が深すぎるため現時点では深入りしないことに決めました。

 

この因果推論をAIができるようになると、人間と同じように、というよりはむしろもっと賢く考える力が付いてくるので人間の知能を軽々と超える日が来てしまうのでしょう。

漫画火の鳥の世界のような感じですかね?

 

怖い怖い。

 

 

それはさて置いて今日はこのAI時代に必要とされる医療、医師像はどんなものなのか、ということについて考えたいと思います。

 

というか、このことについて自分はここ数年考え続けて来ました。

皆さんは考えたことがありますか?

将来どんな医療が行われるのでしょう?

 

ズバリ結論から言います。

 

まず手術に関して。

どんどんロボット技術が進み、オートメーション化が進みます。今は神の手なんて言われていますが、そんな言葉すらなくなるかもしれません。

人間はロボットが行う手術を別室や後ろで見ていて、何か不具合が発生した時にリカバリーする。

今はこんなことを言えば鼻で笑われるかもしれませんが、この先おそらくそうなるでしょう。

さすがに10年では難しいとは思いますが、20年したら十分ありうると思います。

 

 

内科に関して言えば、診断能力は完敗でしょう。

すでにAIは人間の眼、耳の能力は越えていると言われています。

もちろん画像認識に関してはまだまだ不十分な点があると言われていますが、今後それらを克服していく可能性が非常に高いでしょう。

聴診器は当てただけで所見を表示してくれるようになり、皮膚に至っては一瞬で病気を識別してくれるでしょうね。今でもそのようなアプリが出て来ているくらいです。

 

 

じゃあ医者なんていらないじゃん

 

 

とはならないと思うんですよね。

 

その理由を少し書いて見たいのです。

まずあまり能動的ではない理由から。

 

それは責任の所在問題

 

車の自動運転でもそうですが、自動運転で事故をしたら誰の責任になるか?

 

どう思いますか?

 

今のところやっぱり運転手ですよね?

 

しかし将来にはわかりませんよ。

 

自動車会社なのか

保険会社なのか

運転手なのか

あるいは5Gサービスを提供している通信会社なのか

 

今の時点ではわかりませんが、いずれにせよ誰かに責任がないといけないわけです。

 

そういう視点で見ると、医療をいくらオートメーション化してもミスが起こった時や副作用が生じてしまった時に誰かが責任をとらなければなりません。

それは間違いなく医師でしょう。

 

AIが画像診断しても放射線科や病理診断科の医師が責任を取るというのが、今のところ一番ありうる選択肢だと私は思います。

 

 

それではポジティブな理由を。

 

それは「患者さんと一緒に選択すること」だと思います。

 

 

例えば膵臓癌と診断された患者さんがここにいらっしゃるとします。

 

初期の癌ではなく、ある程度膵臓周囲に浸潤してしまっている。

しかしリンパ節転移もわずかで肝臓や肺に転移もしていない。

 

外科医は手術しましょうと言っている。

 

 

これはよくあるシチュエーションです。

 

こんな時にAIであれば基礎疾患や病歴、CT画像、血液検査データなどから様々なデータを提示してくれるでしょう。

 

「よし、AIもこう言っていることだし手術受けよう!!」となりますか?

 

 

そんな時に、何十年もかかりつけの医者がいるとします。

なんでも相談できるすごく頼り甲斐のある、心から尊敬できる医者だとします。

 

・・・相談したくなりませんか?

 

 

自分だったらなります。

 

 

結局のところ、医療でもっとも大事なことは「選択」だと思うんです。

もちろん細かいことを言い出せば、小さな「選択」は毎日あります。

しかし時には「大きな選択」に迫られるんですね。

 

そんな時に医者が必要じゃないかと思うわけなんです。

これは今でもAIが発達した未来でも変わらない部分じゃないかな、と自分は思います。

 

そう言った視点で見れば、今は開業医はダメな時代だとか言われていますが、自分は全然そんなことはないと思います。

病気だけを見ず、人を見る。

木も見て森も見るような医師が、かかりつけ医として必要とされているんじゃないかな

と思います。

 

つまり医師に必要な能力は、コミュニケーション力。

もっと言えば人間力だと思います。

 

この人になら相談できる、この人が言うんなら間違いないと言ってもらえるような信頼が大事だと思います。

 

 

自分は偉そうなことを決して言えるような人間ではありませんが、そんな人間力を養えるように日々精進して参りたいと思う今日この頃です。

 

 

今日はAIと医療、医師のあり方についてつらつらと述べさせて頂きました。

AIが発達してネガティブな要素ももちろんあるとは思いますが、より医師としてやるべきことがはっきりとしていて、そこに十分な時間を割くことができる、希望いっぱいの未来が待っていると思います。

 

今日は以上です。

ABOUT ME
大北 宗由
大北 宗由
現役の消化器内科医師です。現在愛知国際病院で勤務しております。 便秘・下痢に関する正しい知識を広めるために日々ブログを書いています。 日本消化器病学会専門医・日本総合内科専門医・日本消化器内視鏡学会専門医